テラヘルツ波2次元ビームステアリング

5G以降の次世代の通信である6Gを実現するためには、既存の電波よりも周波数が高いテラヘルツ波が必要だと考えられています。しかし、周波数が高くなるほど減衰が大きくなるため、特定の方向に強いビームを出し更にリアルタイムに通信対象に追従するアンテナが必要になります。我々の先行研究のアンテナでは、設計した周波数以外ではゲインが下がってしまう点、そしてビームを垂直方向に変える際に周波数を変える必要があるため、同じ周波数で様々な方向にビームを飛ばすことができないという点が課題にありました。そこで、給電部を放物面にして周波数に依らない構造にすることで、周波数を変えても安定したゲインを確保でき、また、極板の傾きだけではなく高さも変えられる機構を取り付けたことにより周波数を固定したまま2次元にビームの方向を変えられるようになりました。これによりテラヘルツ波による通信の質が大きく向上し、6Gの実現にまた一歩近づいたと言えます。

N. Tanaka and Y. Monnai, “Two-Dimensional Fixed-Frequency Terahertz Beam Steering Based on Displacement Controlled Leaky-Waveguides,” 2023 48th International Conference on Infrared, Millimeter, and Terahertz Waves (IRMMW-THz), Montreal, QC, Canada, 2023, pp. 1-2, doi: 10.1109/IRMMW-THz57677.2023.10298851.